パレスチナ 2009.11
やりたい放題のユダヤ人入植者から、パレスチナ人のオリーブ収穫を
守るために立ち上がるユダヤ人も少なくない。
ユダヤ人のダビド・ニール氏は、
「同じユダヤ人として入植者の行為は恥ずかしい」と立ち上がった。
「問題は入植者ではなく、イスラエル政府です。
こうした違法な入植地もイスラエル政府は合法なものとみなし、
その拡大のためには、あらゆることをしているのです」
やりたい放題のユダヤ人入植者
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-nifty.com/palestine/2009/11/post-c51c.html
彼の意見は正しい。
一部の“過激な”入植者がユダヤ人全体を代表しているわけでない。
反対し、否定すべきは、イスラエル政府の入植地建設政策であり、占領政策だ。
民族、宗教の問題でもあるのだが、決してそれだけに解消されるべきではなく、
民族、宗教対立として現象している背後にある、本当の対立こそが問題だ。
それは、この場合、イスラエル政府の占領政策、入植地建設政策だ。
それに賛成するユダヤ人もいれば、それに反対するユダヤ人もいる。
「入植活動を続けていたら私達にまともな国家はありません。
私達は平和を求めます。平和は入植では得られません」
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-nifty.com/palestine/2009/09/post-491a.html
ラビがパレスチナのオリーブ果樹園の防衛を先導
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-nifty.com/palestine/2006/10/_time_e699.html
ちなみに、ハマスなどのカッサム・ロケットなどは、
イスラエル政府の政策に反対するユダヤ人にも等しく降り注ぐのであり、
だからこそ、カッサム・ロケットなどの発射は否定すべきものなのである。
ハマスは述べている。
「イスラエル軍による侵攻がなければ、
ガザ地区からのロケット弾攻撃を停止することで合意した」と。
ハマス ロケット弾攻撃を停止
http://s01.megalodon.jp/2009-1123-1126-24/www3.nhk.or.jp/news/k10013944781000.html
私はそれに同意する。
つまり、「イスラエル軍による侵攻がなければ」という“限定条件”にも賛同する。
カッサム・ロケットなどの発射が、レジスタンスの武器になるのか、
それとも、イスラエル軍侵攻の“口実”となるのかは、極めて微妙だと思う。
しかし、イスラエル政府の政治技術は、ハマスなどの行動が児戯に見えるほど、巧妙だ。
ハマスの発表後、ガザを即座に空爆している。
これにより、折角のガザでの合意に早速“揺さぶり”をかけている。
Israeli warplanes pound Gaza
http://jp.reuters.com/news/video?videoId=3481509
http://www.youtube.com/watch?v=uBVXVFHFd1U
ハマスが合意にこぎつけたのは、何としてもガザ封鎖を解除させねばならない
というガザ150万住民全体の願いを実現しなければ、
自らの存立基盤そのものが崩壊してしまいかねないからだ。
ハマスは、ハマスより“過激”な連中を説得したのは、
ハマス何で、より“過激”な勢力を、より“穏健”な勢力が説得したのだろう。
しかしイスラエルの即座の空爆という“返答”により、
ハマス内部のバランスがまた変わるかもしれない。
“やっぱりイスラエルには武力で対抗するしかないではないか”と。
イスラエルがハマスの提言に、即座に空爆で答えたことこそが問題だ。
もしイスラエルが、ガザからのロケット弾発射を止めたいのなら、
即座に空爆で答えることなど、考えられない。
もちろん、イスラエル側には、いつも通り、“ちゃんと”“口実”がある。
前日や、数日前にもガザからロケット弾が発射されており、
それに対する報復だということだ。
それは、一応は、“口実”とは成りうる。
確かにガザから、ロケット弾は発射され続けており、
いつも通りに、それへの“報復”攻撃をしたのだと。
しかし、そのロケット弾による、被害は出ていないと私は認識している。
少なくとも人的被害が出たというニュースを私は知らない。
人的被害が出ていないのなら、
そして本当に、ガザからのロケット弾発射を止めさせたいというのが、
イスラエル政府の本心であるのなら、
折角、ハマスがガザからのロケット弾攻撃停止を発表したのだから、
“報復”攻撃は、しばらく控えて、
まあしばらくは様子をみる、となるはずではないのか。
そうではなく、即座に空爆で答えるということは、
ハマスのロケット弾攻撃停止の発表に対して、
ハマス内部での、より“過激”な勢力の意見に説得力を与えることになってしまう。
イスラエルは、それを狙っているのではないか。
つまり、“ガザからのロケット弾攻撃を止めさせる”というのは、
表面的な“口実”であり、ガザ攻撃の“口実”として保有していたい。
その“口実”がなくなることこそが、困ることなのではないかと。
イスラエルとハマス、捕虜交換で合意間近か
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/091123/mds0911231026000-n1.htm
水も尽きるガザ
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-2ad4.html
UN Report documents Settler Violence and Lists 83 Villages under Threat
http://www.palestine-pmc.com/details.asp?cat=1&id=3014
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