ハマスのロケット弾が撃ちこまれる街
ハマスのロケット弾が撃ちこまれる街
http://www.news.janjan.jp/world/0903/0903010471/1.php
現地時間の28日朝、イスラエル南西部の都市アシュケロンに
ハマスのロケット弾が撃ち込まれた。
アシュケロンはガザ国境から北へわずか約20キロの所にある閑静な住宅地だ。
ロシアや東欧などからの移民が全人口の30~40%を占める。
ロケット弾が直撃したのはアシュケロン市内の小学校だった。
アシュケロン市は、低所得者向けの集合住宅が立ち並ぶ。
グリンフェルドさんに「ここに住んでいて恐くないか?」と聞くと
「金持ちは遠くに行けるけどね、普通は行けない」と肩をすぼめた。
ロシア移民のハディムさん(32歳)は、今回の戦闘で
自宅のすぐ斜め前のアパートにロケット弾が飛び込んだ。
ハディムさんは「恐いけどノーチョイス(他に選択肢がない)。
ここは低所得者が多いからね」と自嘲気味に話す。
「貧困地帯」のガザからロケットが発射され、
イスラエルの低所得者層の住宅に着弾する。
Gaza rockets target Israeli town
http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2009/02/200922884152107871.html
ロケット弾5発が発射され、一発は学校に着弾
アシュケロンにも着弾
'Five rockets' fired into Israel
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7916555.stm
2月28日朝にアシュケロンに着弾したロケット弾が
パレスチナのどの武装組織によるものなのかは、現時点では不明です。
ZDFの報道によれば、ハマスの停戦宣言以降もガザから
百発以上のロケット弾が発射されているそうです。
百発以上かどうかはともかく、数十発以上のロケット弾が
ガザから発射されていることは客観的事実でしょう。
その内、ハマスによるものが何発あるのかは、その根拠がありません。
ハマスがロケット弾を発射しているという根拠はありませんが、
ハマスはロケット弾を発射していないという根拠もありません。
イスラエルとハマスとの間に停戦合意は存在しません。
相互の合意ではなく、それぞれが「一方的停戦」を宣言している状態です。
双方の「一方的停戦」宣言以降も、
イスラエル軍はラファへの空爆等の軍事攻撃を度々行っているし、
ガザからのロケット弾も数十発以上が発射されています。
そういう意味では、双方が停戦宣言に違反しています。
ハマスは、「一方的停戦宣言」を出すにあたって、
ガザのパレスチナ武装組織諸派と何度も会合を重ねました。
ハマスだけが単独で「一方的停戦宣言」しても、
他の諸組織が合意せねば、余り意味がないからです。
そういう意味では、ハマスの「一方的停戦宣言」に、
ガザのパレスチナ武装諸組織も合意しているはずです。
私は、どういう諸組織が、合意しているかは知りません。
その合意内容も知りません。
ハマスは、ガザを実効支配している以上、
ガザから発射されるロケット弾やミサイルの発射に
責任がない訳ではないと思います。
だからこそ諸組織間で論議を重ねたのでしょう。
では、ガザからのロケット弾の発射に、
ハマスは、どう声明しているのでしょうか。
ガザのパレスチナ諸組織間の合意に反しているから非難する
という声明を出したという情報を私は知りません。
あるいは、イスラエル側が、「停戦宣言」以降も軍事攻撃を行っているので、
『当然の反撃である』と声明しているという情報も知りません。
ガザを実効支配しているハマスとして、
ガザからのロケット弾発射に対して、
賛同するなり、非難するなり、非難するのなら、取り締まりを行うなり、
何らかの態度表明なり、行動を採る責任があると思います。
なんらかの声明を出しているのかもしれませんが、私は知りません。
イスラエル側は、再度のガザへの軍事侵攻を検討しています。
今後も、ガザからロケット弾が発射され続ければ、
イスラエル軍による再度の軍事侵攻があり得ます。
さて、現在、欧米の大物政治家達までがガザを訪問し、
カイロでは、パレスチナ諸派が議論を続けています。
現在、最も緊急に必要なことは、ガザの一般住民達への支援です。
家を失いテント暮らしの人々、
水や食糧さえ十分ではない、この現状に対して、
緊急の食糧、医療、等々の援助が必要です。
だからこそ、ガザをどう支援するかの会合が開かれています。
そういうガザ住民の切実な願い、全パレスチナ人の願いを背景に、
パレスチナ13派がカイロで論議を重ねています。
そんな現状で、ガザから一日に10発以上もロケット弾を発射することに対して、
ガザを実効支配している以上、ハマスに責任がないとは思えません。
ガザ150万住民にとって、現在緊急に必要なことが、
ロケット弾の発射だとは到底思えません。
ハマスは、俺達が撃ってる訳じゃねぇから、関係ねぇ~では済まないでしょう。
それではガザの統治能力がないということになります。
停戦宣言を出した責任というものがあります。
「俺達の間での停戦合意に反しているから、非難し、処罰する」という
態度表明を出してもいいのではないですか。
あるいは、「これはレジスタンスだから断固支持する!」という
態度表明を出している訳でもないし、、、
私の“下衆の勘ぐり”としては、
そういう『和平』への動きを潰したい勢力が、
一日に10発以上ものロケット弾を発射したのではないかというものです。
現在のパレスチナ13派間での原則合意通りに進めば、
「ハマスのガザ実効支配」が終わることになります。
それを阻止したい勢力による軍事行動なのではないかと。
まあ、私の“下衆の勘ぐり”が、全く見当違いなのだとしても、
ガザの現状において、ロケット弾を発射し続けることが、
現在のガザ住民の圧倒的多数の願いではないことだけは確信があります。
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