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2006.06.16

偽装自爆テロ犯(仏F2)

(仏F2)
「イスラエルの刑務所に入ることだけを目的に
自爆テロ犯の振りをするパレスチナ人が増えています。
イスラエルの刑務所に入れば、食事と寝る場所を与えられ、
教育を受け、資格も得られるからです。

ナブルス
『四月九日のことでした。
友人と一緒に検問所の方に歩いて行って、イスラエル兵に調べられました。
持っていた爆弾が見つかって、投獄されました』
(NIDAL ABOU SHIHAB:CAMP DE BALATA NAPLOUSE)

17歳のこのパレスチナ人青年は、自爆テロではなく、
逮捕されることが目的でした。
『家族の負担を減らす為に逮捕されたかったのです。
刑務所ではちゃんと食事も与えられ、
手当ても貰っていたので、お金を家族に渡していました』

月150ユーロの手当ては、イスラエルで拘留されている
全てのパレスチナ人に対して、パレスチナ政府が払っているお金です。

2001年から失業しているお父さんは、息子を支持しています。
『この狭い部屋で六人の兄弟と一緒に寝起きしているのですから、
気持ちは理解できます。
ここでは高校も卒業できませんが、
イスラエルの刑務所ではちゃんと勉強もさせてもらえます』

ニダル君は一年間投獄されました。
彼のような子は珍しくなく、貧しいパレスチナの難民キャンプより
イスラエルの刑務所での暮らしを望む若者が後を絶ちません。

ナブルスの検問所では、二年前から二百人以上の子供や青年が、
ニダル君のようにテロリストの振りをして捕まっています。

しかしイスラエル軍にとって、
本物と偽者の自爆テロ犯を見分けるのは至難の業です。

実際この子のように本物の爆弾を体にくくり付けてやって来る子もいるのです。
(HAWARA NAPLOUSE:24 MARS 2004)

イスラエル兵です。
『これは偽のピストルと自分で作った爆弾です』

イスラエル軍の大佐は、
貧しさから逃れる為に刑務所行きを夢見る子供達の行動を調べています。

『以前は全員テロリストとして逮捕していましたが、
少しずつ子供の遊びに過ぎないことが分かってきました。
だから今は調書だけとって、パレスチナ警察に引き渡すか、
家に帰すかしています』
(LT-COLONEL FOUAD HALHAL:AFFAIRES CIVILO-MILITAIRES ARMEE ISRAELIENNE)

子供達のこうした行動を阻止する為に、
イスラエルは懲役三年以下の受刑者に対する体罰も行うようになりました。
しかし受刑者やテロリストが英雄視されている貧しいナブルスでは、
こうした現象は終わりそうにありません」

(REPORTAGE:E.MONIER,K.ABOU AKER,H.NALBANDIAN,E.KENNER)

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