マダマ村 (BBC)
(2005.1.25)BBC
「パレスチナ人が住む村マダマ唯一の入り口です。
イスラエル軍がいつもトンネルを封鎖していました。
イスラエルには手を出せませんが、
ファタハになら、反対票を投じることはできます。
この村の議会の幹部が2002年までに完成する
予定だった診療所に案内してくれました。
しかしいまだ予算がなく、医師も看護婦もいません。
主流派のファタハの政治家の汚職などで資金不足になり、
自分達の医療を受ける権利まで踏みにじられたといいます。
村議会の議員の幹部です。
(AYED KUT;Village council leader)
『ファタハは汚職体質です。
政治家の多くが私腹を肥やすことしか考えていない。
誰もが知っていることです』
パレスチナ自治評議会の議場に人影は見られません。
イスラエルの刑務所に収監されている議員二人の肖像画が置かれています。
出席を希望する議員が少なかった為、最後の議会は中止となりました。
十年前、初めて議会が召集された時は、
未来のパレスチナ国家への第一歩と期待されました。
議員の一人は、このような期待を
同僚の議員達の汚職が裏切ったと落胆しています。
(SALEH ABDEL-JAWAD;Outgoing MP)
『汚職だけではありません。
こんな無秩序の状況では市民を守ることなどできません。
国造りの為には、決して望ましい環境ではないのです』
パレスチナ人の暮らす地域でファタハの支持勢力が
あちこちで法を無視しています。
イスラエルだけでなく、内部からも苦しめられ、人々は我慢の限界です。
この辺りでは占領は空気と同じように当たり前のことです。
多くのパレスチナ人は汚職体質で役に立たない自治政府を
これ以上支持することはできません。
変革を求めているのです。
このような流れからハマスの躍進が予想されます。
一般的には自爆テロで評判の悪いハマスですが、
ここでは学校や診療所を開き、誠実で能力があり、
投票する価値があるとみられているのです」
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