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2005.02.09

放射線とDNA / 人は放射線になぜ弱いか / 死の灰の内部被曝確認

矢ヶ崎克馬氏によると、アルファ線は体内では40マイクロ・メートルしか
飛翔できず、その狭い範囲で全エネルギーを使い果す。
その範囲で10万個のフリーラジカルを発生させ、周囲の分子を切断する。

DNAが損傷を受けると、すぐにDNA修復酵素がDNAの修復を始める。
DNAは二重鎖になっているので、片方がダメージを受けても、
残った片方を“鋳型”として正確に再生できる。しかし修復ミスも生じる。

二重鎖を切断されると、修復することが困難となる。
間違った形で再結合する場合もある。
旧ソ連の核実験場セミパラチンスクの住民の血液を調査したところ、
数十年も経った21世紀においてもまだ異常な遺伝子が発見された。
二重鎖を切断され、誤った形で再結合した遺伝子だ。

異常な遺伝子は通常は三年程度で死滅するが、
なかには生き延びるものもいる。それが異常な遺伝子を再生産していく。

放射線とDNA:崎山比早子(衆院科学技術特別委)
http://www.youtube.com/watch?v=mLWqfDQYdIg

アルファ線は体内で40μm内に10万個のフリーラジカルを生じ分子を切断する
http://www.youtube.com/watch?v=QpjoGC1JgEI

フリーラジカルのDNAへの攻撃
http://www.youtube.com/watch?v=-ZihJxenUp4

DNAへのダメージが変異に導く
http://www.youtube.com/watch?v=ZkFUP4-9ht4

内部被曝による染色体異常
http://www.youtube.com/watch?v=Vc1LiR9fZIY

死の灰の内部被曝確認
http://www.youtube.com/playlist?list=PLD9BC0F493463328E

死の灰の“内部被ばく”確認
http://s03.megalodon.jp/2009-0626-1945-11/www3.nhk.or.jp/news/k10013888411000.html

被爆のがん患者 DNA傷つく
http://s01.megalodon.jp/2009-0622-1452-41/www3.nhk.or.jp/news/k10013774611000.html

原爆投下から66年...いまだ解明されない"内部被ばく"
http://www.ytv.co.jp/ten/sp/index.php?dateList=201108
http://www.youtube.com/watch?v=b5MXARoKzGE

核は大地に刻まれていた~“死の灰”消えぬ脅威~
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2009/0806/

切り捨てられた被爆~残留放射線の闇を追って~
http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/contents/backnumber/0340/
http://www.youtube.com/watch?v=vmQ-0RpCSAY

原爆がんリスク要因「初期放射線は3割以下」
http://megalodon.jp/2013-0203-1959-14/news.rcc.ne.jp/?i=MTk5MjY
http://www.youtube.com/watch?v=NTZK_q_y5y8

死亡リスクの要因について、グループでは、
「初期放射線は全体の3割以下に過ぎない。
残留放射線や、それによる内部被ばくといったそのほかの要因が
7割以上を占める」とみています。
(広島大学原医研 大滝慈教授)「広島西部の郊外では、
(初期放射線で)説明のつかない重大ながん死亡リスクが見られる」
これまで死亡リスクは初期放射線で計算され、
これが国の原爆症認定などで活用されてきました。
大滝教授は「残留放射線も考慮した死亡リスクに改める必要がある」
と話しています。

内部被ばく解明へ 世界初の実証実験
http://news.rcc.ne.jp/?i=22871#a
http://megalodon.jp/2014-0627-2305-17/news.rcc.ne.jp/?i=22871
http://archive.today/2Ub65
http://www.youtube.com/watch?v=u-rQ2L6m4BY

土ぼこりに多く含まれるマンガンに中性子線を照射して被爆当時の環境を再現。
この中でネズミを飼育し内部被ばくによる健康状態の変化を観察します。
実験はおよそ3年に渡る見通しです。
内部被ばくは、原発事故が起きた福島などでも、その影響が懸念されており、
実験結果が注目されるところです。

低線量被ばく 揺らぐ国際基準
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/shinsou_top/20111228.html
http://www.veoh.com/watch/v26613282stEymDG6

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「人は放射線になぜ弱いか:少しの放射線は心配無用」

冒頭の寺田寅彦の
「ものを怖がらな過ぎたり、怖がり過ぎたりするのはやさしいが、正当に怖がることはなかなかむつかしい。」
という言葉には同感致します。

放射線に対して「正しく怖がる」ということだと思います。

私は「放射線」と聞けば、それだけで「怖い」と感じてきました。
筆者も「日本人には放射能を過敏なまでに危険に思う理由がある。」
広島長崎の経験とビキニ実験(第五福竜丸)の経験だと。

私も全く同様でした。
それでいて他方、日本人はお風呂や温泉好きで、平気でラジウム温泉やラドン温泉を楽しんでいます。

放射線医療は既に無くてはならないものになっていますし、
今後は更に広く利用されていくものと思われます。
お馴染みのエックス線=レントゲン、CTスキャン、放射線治療、、、
また、民生用機器にも利用されています。

私達は日々放射線を受け続けています。
<自然放射線>
・宇宙線
・大地放射線(地殻内の放射性同位体元素からの放射線)
・体内から(食物や呼吸により摂取したカリウム、ラドン等の放射性同位体元素
例えば、必須ミネラルであるカリウムは体内に常に体重の0.2%存在する。
その内の一万分の一のカリウムの放射性同位体元素も含まれる。
体重が50キロだとすると、50キロ×0.002×0.0001=0.01グラム。
これは3000ベクレル、つまり毎秒3000個の放射線粒子を浴びている訳です。
 
しかし、生物の体内には、何重もの防護システムがあります。
DNA修復酵素群です。
たとえ、放射線によりDNAを傷つけられても、それを修復するシステムがあるということ。
しかも、DNA修復が不可能と判断するp53タンパクは、その細胞に細胞
自死(アポトーシス)を命じて、体全体を守ります。
(筆者は、「放射線の傷害作用の主因はDNAに2本鎖切断ができることである」と書いています。
2本鎖切断は修復がかなり難しいのでアポトーシスを指令するに至る場合も多いです。)

まさに驚嘆すべき驚異のシステムです。
唯物論者たらんとする私にとっても、まさに「神の手」によるものとしか
感じ得ないような感動的な仕組みです。
 
ちなみに、本書では書かれていませんが、不幸にしてがん細胞が生まれても、
今度は免疫細胞群が闘ってくれます。
ヤクルトのTVCMで観たのですが、がん細胞を免疫細胞マクロファージが
バクバク食っているのを観ました。
その日以来、私は毎日ヤクルトを飲んでいます。
(※註:私はヤクルトの回し者ではありませんが、、、)

ということで、自然放射線程度の低レベル放射線に対しては、
人体の防御システムがあるということでは、異存はありません。
しかし、筆者も認めているように、危険性はゼロにはなりません。
例えば、0.025%の発がん率上昇と言われても、個人にとっては、安全と同義です。
しかし、1億人にとっては、0.025%は2万5千人になり、無視できません。
つまり、「確率的被害」なのです。

放射線が影響を与えるのは、DNAだけではありません。
もっと大きな種々の細胞組織にも影響を与えます。
1個の細胞の中のDNAは約30億あり、その内、現在その意味が分かっているものは、
つまり遺伝子は、わずか6.6%だそうです。
残りは(もう)意味がないか、まだ意味が分かっていないものです。

つまり、運悪く、決定的なDNAに放射線を受けた場合、不運としか言いようがないのですが、
やはり不運な出来事に遭遇してしまいます。
同じ放射線量を受けても、その場所(放射性感受性の高い・低い)、同じ人でも体調の状態、等々、、、、
たまたま細胞分裂している場所に、たまたま重要なDNA部位に、、、等々、、
もう確率の世界ですね。

1個の細胞中のDNAの数は、約30億。
細胞分裂時にコピーミスがたったの3個程度生じるそうです。
このコピーミスは、もうどうしようもありません。
(自然突然変異)

更にちなみにガン細胞が生まれる原因には、
・放射線
・化学物質
・ウィルス
・生命活動に伴う活性酸素
等々があります。

筆者に一つ苦言を呈させて頂ければ、DNA修復酵素群とp53に対する評価です。
私も心から感動するシステムなのですが、残念ながら万能ではありません。
1.DNA修復酵素群でも修復ミスを犯すこと。
2.p53もまたタンパクですので、p53というタンパクを生み出す命令を出すDNA部分が存在します。
そのDNA部分を損傷された場合、p53が生み出されず、細胞自死(アポトーシス)が行われません。
(1個のタンパク質を指令する遺伝子は2個存在しますが)
アポトーシスしなくなった細胞、これがガン細胞ですね。

「少しの放射線は心配無用」というテーゼに対して、ある限定性に於いては、理解できます。
低レベル放射線が、<人体の約60兆個の細胞に、ランダムに、
つまり同じ箇所に連続して放射し続けるのでなければ>、という限定性です。

劣化ウラン弾に使用されているウラン238の放射能被害は、確かに、低レベル放射線です。
本来的には、ウランは水溶性ですので、体内に摂取されても水分に溶けて、運ばれ、
20時間程度で体外に排出されます。

ウラン238はアルファ線を発します。
アルファ線は、陽子2個と中性子2個の質量4、つまりヘリウムの原子核です。
ベータ線は、電子です。陽子は、電子の1833倍。その4倍とは7332倍。
アルファ線はベータ線の7332倍の質量を持ちます。
(陽子の質量 mp = 1.67×10-27 (kg))
(電子の質量 me = 9.11×10-31 (kg))
(陽子と中性子の質量差は無視します)
アルファ線はその質量の為に通過力は極端に弱いです。
紙一枚あれば遮断できます。
空気中をわずか数センチしか進めません。
空気中の他の分子と衝突し、そのエネルギーを使い果たすからです。
人体中ではわずか1ミリも進めません。
体内の水分子や他の高分子と衝突し、そのエネルギーを使い果たすからです。
通過力が弱いとは、危険がないのではなく、その反対に、
ミクロン単位のごく狭い範囲にその高エネルギーを使い果たすという意味で強力なのです。

劣化ウラン弾のウラン238の被害については、
1.不溶解性のセラミック状化している
2.タバコの煙程度の大きさの粒子は、肺胞の奥底に入り込み、数年~永久に残留し続ける。
(2.5~5ミクロン以下の大きさのもの。それ以上の大きさのものは滞留期間は短くなっていく)
3.高エネルギーのアルファ線を
4.数ナノ、数十ナノ、数百ナノメートル程度の周囲の細胞に放射し続ける。
5.しかもその半減期は約44.7億年
6.更にウラン238から生まれる娘や孫元素も放射線を発し続ける。

強力なアルファ線といえども、一過性、つまりランダムに周囲の細胞を
傷つけるだけであるならば、DNA修復酵素群が修復してくれるでしょう。
それでも駄目ならp53がいますし。
しかし、一つ所で連続的に放射されれば、たまったものではありません。
これを「ホット・パーティクル」と呼ぶそうです。
DNA修復酵素群の修復複製の期間は、約10~15時間だそうです。
この期間は、「確定的突然変異」を含む損傷に対する複製中の細胞の感受性は極めて高いそうです。
DNA修復中は、DNAの二重鎖を部分的にほどいている状態ですから、
放射線に対して極めて脆弱な状態、つまり放射性感受性が高い訳ですね。
ワンヒット目を受けて修復中の所へ、ツーヒット目、スリーヒット目と連続的に
照射され続けると、修復ミスが起こる確率はかなり高まるそうです。
まあそうでしょうね。

劣化ウラン弾のウラン238は、確かに低レベル放射線なのですが、
1.肺胞の奥底等に定着し、(他にも胃腸系、肺リンパ節等)
2.数ナノから、数十、数百ナノメートル単位の周囲の細胞のみに
3.強力なアルファ線を発し続ける。
という意味に於いて、

「低レベル放射線ではあるけれども、心配無用とは言えない」
いや、それどころか、かなり危険である。
というのが、現在の私の考えです。

筆者は、「アルファ線の体内被曝」という問題については、何も記述していませんし、
それを想定して記述してもいません。
まあそれは無いものねだりだと思われます。
1991年の湾岸戦争で初めて劣化ウラン弾が使用され、
その被害についての研究は、まだまだ始まったばかりなのだからです。

ちなみに、重金属毒性については、割愛しました。
放射性毒性と重金属毒性の複合作用・相乗効果は、予想以上であったという研究報告もなされています。

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(2015.3)
報道特集:「トモダチ作戦」の米兵ら 東京電力などを提訴
https://www.youtube.com/watch?v=LfAAE_PEK1k

・2011年3月13日 3号機ベント:9時過ぎ・12時過ぎ・20時過ぎ
・レーガンは放射性プルームの中を航行:福島第一からは185km以上の距離
・米国防総省の報告書:レーガンの放射線量の一時間毎の測定結果を公表
 (3月13日の緯度・経度、風向きは公表されていない)

「艦長は乗組員達に水を飲まないようスピーカーで命令しました。
なぜなら船では汲み上げた海水を塩分を取り除いて使っているからです。
しかし既に手遅れで乗組員達はその水で
料理をしたり飲んだり歯を磨いたりしていました」

「自分は被曝していないという項目に最初から丸がついた書類を渡され、
『ほとんど艦内に居たから被曝してないよね、署名して』と言われました」
(スパーリング二等兵曹)

原告の一人であるスパーリング二等兵曹が、頭痛や倦怠感を訴えても、
医師からは「頭痛なんて心配ないよ。放射線とは関係ないよ」と相手にされません。
それはまるで“原爆ぶらぶら病”と呼称される、
何十年間も省みられることさえなく、あまつさえ
“怠け者”とレッテルを貼られさえした広島の被曝者の人々を彷彿とさせます。

低線量・内部被曝ということが、それとしてカテゴライズされたのは、
ようやく近年になってからです。

・湾岸戦争症候群、ボスニア症候群
・アフガニスタンとイラクでの小児白血病急増と劣化ウラン弾
いずれも放射線との因果関係の証明はなされていません。
現代科学では、症状を発見し治療することはできても、
その原因が放射性物質であると特定することは極めて困難です。

放射線以外の要素もまた、余りにたくさんありました。
アフガニスタンやイラクでは、不衛生な環境、不衛生な飲食物、
ストレス、更には化学物質の影響等々。
湾岸戦争時の米兵には化学兵器対策として服用した薬品の影響まで。
確かに様々な要因が複数存在し、複雑化しています。

しかし、問題なのは、たとえ空間線量が高くなくとも、
放射性物質が濃厚、あるいは濃縮されて、
体内に摂取した場合、つまり、内部被曝においては、
たとえ低線量でも、体内で放射線を浴びれば、
その破壊力は絶大であり、
細胞やDNAを十分に損傷し、破壊できるということです。

ただ、人体には免疫組織があり、修復力もあります。
個人差があり、同一個人でも体調の変化があります。
放射線に破壊力があろうとも、
細胞やDNAの<どの部位>を損傷するかは、全くの偶然です。
つまりは、確率ということ、
言葉を変えれば、運・不運ということです。
ただ、もちろん、一定の相関関係はあり、
確率的に明確な偏移が認められるでしょう。

ところで、約五千人の乗員のロナルド・レーガンの乗員の内、
症状を訴える人々の割合がとても高いように感じます。
レーガンの人々と同等かそれ以上に深刻な状況に置かれた、
日本人の数が一体どれ程なのか想像もできませんが、
おそらく数百万人のオーダーではないかと思われます。

その症状は様々なのでしょうが、
たとえば、頭痛や倦怠感くらいなら、
じっと我慢してしまっているのではないでしょうか。
辛抱してしまっているのではないでしょうか。
頭痛や倦怠感くらいなら、その症状を訴えてても、
どのような反応が返ってくるか、想像してしまうのでしょうか。
ぶらぶら病=怠け者と罵られるのではないかとか、

レーガンで症状を訴える人々の割合と、
日本人で同様の症状を訴える人々の割合とが、
余りにもかけ離れているように感じられます。

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