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2007.07.03

スンニ派議員が政治プロセスを断念しレジスタンスに参加

Sunni legislator says he is quitting politics and joining resistance
http://www.iht.com/articles/ap/2007/06/30/africa/ME-GEN-Iraq-Sunnis.php
Sunni legislator Abdul-Nasser al-Janabi said Saturday
he is quitting parliament and joining the "resistance"
because the political process has failed.
Al-Janabi, a member of the Iraqi Accordance Front, said
"there is no alternative in Iraq other than
quitting the political process and returning to armed resistance"
because the Americans and Iranians are running Iraq.
He spoke to Al-Jazeera television from Amman, Jordan.
スンニ派議員アブドゥル・ナセル・アル・ジャナビは土曜日に
政治プロセスが失敗したから議会を去り、
「レジスタンス」に参加していると述べました。
アメリカ人とイラン人がイラクを動かしているから、
イラク和解戦線のメンバーアル・ジャナビは、
「政治プロセスをやめ、武装レジスタンスに戻ること以外に、
イラクには選択肢がありません」と述べました。
ヨルダンのアンマンからアルジャジーラテレビに話をしました。


Sunni politician calls for U.N. and Arab intervention to solve Iraq crisis
http://www.iht.com/articles/ap/2007/07/01/africa/ME-GEN-Iraq-Sunnis.php
"We support intervention by all the Arab nations and the United Nations
in a direct manner so we can return to the square
one with the political process," al-Janabi said.
He added that he backs any effort aimed at "solving the political
dilemma in Iraq and also to call for the withdrawal of the occupation
forces and to change the existing government and parliament."
Al-Janabi said he believed the only way to rid the country of the U.S.
presence was "the military and resistance solution."
「政治プロセスを持ち広場に戻れるように、
我々は直接の方法で全てのアラブ諸国と国連による仲裁を支援します」
アル・ジャナビが述べました。
「イラクの政治的ジレンマを解決し、
占領軍の撤退と既存の政府と議会を変える」
ことに向けられたどんな努力でも支持すると付け加えました。
アル・ジャナビは、アメリカの存在を取り除く唯一の方法は、
「軍事力とレジスタンスによる解決」だと信じると述べました。

'Troops raid' Iraq minister's house
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/F860EB9F-AC0E-4737-A696-9765E1AFA7D2.htm
イラク和解戦線のハーシミー教育相に逮捕状

スンニ派6閣僚が離脱 マリキ政権に痛手
http://www2.asahi.com/special/iraq/TKY200706300260.html

Iraq Sunni group to boycott cabinet
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/57BFBDA6-1D80-4153-810F-527763CFAA24.htm


諸部族指導者が「救済会議」をボイコット
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/view/20070606/1181136524

政争から一線を画す宗教機関設置の努力
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070607_000038.html

イラク・ウラマー連盟の設立の影響
http://blogs.yahoo.co.jp/cigvi2006/47511892.html

複眼で見る中東報道
http://cigvi.exblog.jp/5727224/
バスラのスンニ派法学者協会会長のSheikh Khalid al-Mullah師は、イラクの
スンニ派とシーア派間の暴力行為を終わらせ、イラク人の中に同胞愛と友好を
強めることを目的とした両派間の対話を呼びかけた。
同師は先週、ニューヨーク大学がアル・ハーキム協会(Al-Hakim Organization)
及び平和の為の宗教団体(Religions for Peace Organization)との共同で
開催した会議に参加していた。(6/20シャルクル・アウサト)
http://www.asharqalawsat.com/english/news.asp?section=3&id=9329

Iraqi Clerics Form Cross-Sect Association
http://www.iraqslogger.com/index.php/post/3062/Iraqi_Clerics_Form_Cross-Sect_Association


Violence Dogs Sadrist-Sunni Reconciliation
http://www.iraqslogger.com/index.php/post/3123/Violence_Dogs_Sadrist-Sunni_Reconciliation

Radical Shi'ite Cleric Calls on Arab Nations to Help Iraq
http://voanews.com/english/2007-06-08-voa3.cfm

Al-Sadr television interview decries U.S. presence in Iraq
http://www.realcities.com/mld/krwashington/17338386.htm


マーリキー首相、アッラーウィー元首相派に警告
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/html/pc/News20070621_040006.html

バグダッドでクルドとシーア派が衝突
http://www.janjan.jp/world/0706/0706187526/1.php

レジスタンスが石油法賛成議員に警告
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/view/20070702/1183378461

ファルージャ住民がスンニ派の占領協力者に抗議
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan/view/20070630/1183213829


イラクでの政治的分解が更に進行しているように感じます。
スンニ、シーア、クルドの間だけでなく、
更にスンニ内部、シーア内部でも。

まず、現在スンニ派の閣僚が政府から引き上げている状態です。
スンニ派議員に対して、
・スンニ派武装勢力から石油法案に賛成する議員なら
 スンニ派議員でも許さないという脅迫
・ファルージャ住民が政治プロセスに参画するスンニ派議員に反発
スンニ派にとって、そもそも「政治プロセス」に参画することが
正しいのか否かというラディカルな問いかけが為されています。

石油法案を巡ってシーア派とクルドとの確執もあります。
シーア派内部でもサドル派とSCIRIの歴史的確執、
サドル派とファディーラ党の確執もあります。

ということで、イラク「政界」の分解が進行していると思います。

アラウィ派が軸となって、新会派を結成するという話は
立ち消えになっているのでしょうか?
アラウィ氏が扇の要となって、スンニ派、サドル派、ファディーラ党が
統一会派を結成して、議会多数派を形成するという可能性も
なくはないと思っていたのですが。

それともスンニ派は、米軍撤退後に、
誰が一番強いか軍事力で雌雄を決すると本気で考えているのでしょうか。

難民流出は増加の一途を辿り、
これまでイラク難民を受け入れてきたヨルダンも、そして
最大の受入国だったシリアまでももう限界ということで規制を強化しています。
難民の流出先さえないような深刻な混迷状況で、
今後一体どういう方向へ向かうのか、
ただ見守ることしかできない己の無力さを噛み締めることしかできません。

トルコ軍がイラク領内へ本格的に侵攻することはないと思っています。
PKKを追って限定的な侵攻は行うかもしれませんが、
それ以上の全面的侵攻を行うとは思っていません。
トルコ軍数万がイラク国境に集結したことによって、
経済成長の一途を辿っていたクルド自治区で、
外国資本の投資が初めて鈍り始めました。
トルコ政府の狙いはここにあったようです。
クルド自治区も石油を産出してもその輸出路を確保せねば意味がありません。
イラク中南部を通過することは当面望めません。
従ってトルコを通過するしかありません。
従ってトルコとは対立する訳にはいきません。
トルコとは何とか折り合いをつけるしかありません。
トルコもここ一、二年で随分と様変わりしました。
かつての「クルド人など存在しない」という公式見解を改め、
EU加盟という国家的悲願を達成する為にも
クルド語の使用を認めたり、一定の宥和政策を採っています。
現在のトルコ内のクルド人は合法的な自治権拡大要求運動を推進するべきであり
PKKの爆弾テロ路線は百害あって一利なしだと思います。
トルコ内のクルド人が反PKKの抗議集会を行う程です。
ですから、こういう情報は、にわかには信じ難いです。
PKK Defectors Claim US Assistance
http://www.iraqslogger.com/index.php/post/3420/PKK_Defectors_Claim_US_Assistance
US 'arming PKK against Turkey'
http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=15098§ionid=351020204
本当に『政治』というものは摩訶不思議だし、不可解だし、
その権謀術策などに私は本来は興味などないのです。
本当は関わりになりたくないくらいです。
しかしイラクの人々の哀しみに迫っていくには、
『政治』を認識していくことも不可避であるが故に致し方ありません。

マリキ首相は今秋、地方議会選挙を実施すると述べています。
まあ一概に悪いことだとも思いませんが、
そもそも選挙など実施できるような治安情勢にない地域は、
一体どうするつもりなのでしょうか。

私は合法的闘争一般を否定しません。
むしろ活用すればよいのではないかと考えます。
しかし、イラクのリアルな『政治』に於いて、
その「政治プロセス」に於いて、
果たして本当に正しかったのか確信はありません。

ただ、完全に間違っていたとも思っていません。
例えば、シーア派の暗殺部隊によりバグダッドのスンニ派市民が
毎日毎日殺害されていた時、(現在もまだ続いていますが)
スンニ派市民は、全く信用などできない警察などではなく、
イラク・イスラム党などのスンニ派合法政党の事務所に相談に行きました。
スンニ派議員が内務省の監獄に視察に行き、一定の釈放者も出しました。
つまり、全く有益ではなかったとは言えません。
しかし、別の観点からは、それは『体制内化』『体制の補完物』
という批判もあります。
確かにそういう機能を果たしていることも否定できません。
ただ、完全に黒でもないし、完全に白でもない。
双方の要素があるのだと認識しています。
つまり価値観や立場の違いにより判断が異なるのです。

また、アメリカも随分変わったと思います。
「テロリストとなぞ絶対に交渉しない」とかつては断言していたのですが、
現在では、米兵を殺害したかもしれないようなスンニ派の
人間にまで武器を支給し、合同パトロールまでしています。

かつてスンニ派武装勢力が米軍への停戦条件としていた
<都市部からの米軍の撤退>という項目が、
紆余曲折を経て、不本意なかたちながらも、
やっと実現できるかもしれない状況も生まれています。
米軍とスンニ派武装勢力との停戦が実現すれば、
また状況は根底的に変わってくるとも思うのですが、、、

現在の激戦地はバクバです。
バクバはアルカイダ系がかなり実効支配していました。
米軍がアルカイダ系だけを叩くのならまだしも、
米軍は地元スンニ派武装勢力とも戦っています。
しかも、新たなプロパガンダとして、
「アルカイダと戦っている」と主張しています。
アルカイダ系も地元武装勢力も区別することなく、
またぞろ「アルカイダをやっつけている」という
プロパガンダに逆戻りしてしまいました。
そういう意味では、米軍には一貫性がありません。
アルカイダ系を叩き、アルカイダと戦うスンニ派地元武装勢力には、
武器まで提供しているというのに。

そういう意味では、スンニ派地元武装勢力も一貫性がありません。
アルカイダと戦ったかと思えば、現在はアルカイダとは停戦しています。
占領軍と戦うのが第一義的任務だというのは、そうなんですが、
建前ではなく、現時点で、『宗派抗争』と言われているものを解消していく
為にも、スンニ派武装勢力自身がアルカイダ系と戦い、シーア派に深く存在する
『被害者意識』を緩和することを目的意識的に追求すべきだと思うのですが、、
スンニ派地元武装勢力は、占領軍と戦うレジスタンスなのであって、
同胞への無差別テロなど一切許さないということを
行動で示すべきだと思うのですが、、、
それとも動揺しているのでしょうか?
米軍撤退後、シーア派やクルドと戦うことになった場合、
アルカイダ系は同盟軍となるのだから、
徹底的に戦うことは回避したいという。
もしそうなら、それ自体、問題ですね。
もしそうなら、私はそれを腐敗だと受け止めます。

あくまでもアルカイダ系を主敵と定め、貫いて欲しいものです。
そうすれば、米軍とスンニ派地元武装勢力との停戦の道も
開けてくると思えるのですが。

米軍と戦うことが目的なのではありません。
目的は、占領を終わらせることであり、
イラクの国家的統一を維持することだと思います。
その為にこそ、米軍と停戦し、
占領を終わらせ、イラクの統一を維持し、
避難民を帰還させねばなりません。


ハーシミー副大統領は、
「言葉による対話は終了しました。私達は行動に出ます」
と述べています。
INTERVIEW-Iraq Sunni bloc hints at more drastic steps
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L02154907.htm
"I will not talk about this matter because the time for talking
has ended. I will let our actions do the talking for us,"

イラク「政界」に大きな変動が起こりそうです。

ただ、私は<合法闘争>か<武装闘争>かと、
二者択一的に問題を立てるのは誤っていると考えます。
つまり、両方行えばよいではないかと考えます。
反占領闘争とは本質的な概念です。
その中の要素として<合法闘争>や<武装闘争>も
要素として内在するのであって、矛盾したり、
二者択一的なものではありません。
<合法闘争>の中に<議会闘争>も内在します。
これらは全て矛盾するものではありません。
ただ、一般的にはそうであっても、
イラクの現状に於いてはどうなのかが問題です。
「政治プロセス」に参画すること自体が、
「政治プロセス」を肯定するとは限りません。
批判し、変革する為に「政治プロセス」に
参画するということもできるのだからです。

ただ、現実にスンニ派が「政治プロセス」に参画してきたことによって
得たものは、殆どありません。
プラス面よりマイナス面の方が多いではないかという批判なら、
肯定します。

とりあえず、ハーシミー副大統領が今後数日の内に、
何らかの政治的行動をとると思われますので、
注目しています。

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