ダボス会議寸景
「暴力事件もなく公正に選挙が行われたことをお祝いします。
パレスチナ人は今回変化を求めました。
ただ、平和な暮らしを願う気持には変化はないと思います。
和平の為には二つの国家が共存するしかありません。
政治とテロは決して両立しません」
「楽観的になっていいんだと私は思います。
アラファト時代の腐敗には目を覆うものがありました。
パレスチナの人達はそれを変えようとしたんだと思います」
(ライス国務長官)
「今、中東全体を見渡すと、どの地域でも希望より恐怖の方に
振り子が振れてしまっているように感じます」
(クラウス・シュワブ:世界経済フォーラム理事長)
「私はそうは思いません。
前向きな動きも多いですから。
中東が良い方向に変わっていく兆しです。
私達自身が民主主義を手にするまでの道のりを思い出して下さい。
決して平坦な道のりではありませんでした。
1965年まで私の両親には選挙権がありませんでした。
民主主義への道は大変険しいものです。
本当に恐れるべきは、かつて中東地域全体を覆っていた
独裁政治が復活することです」
「民主化によって実現した選挙結果を嘆くのはおかしなことだと思いませんか」
(ムーサ:アラブ連盟事務局長)
「ある国に過激派が参加した政権ができた時、その国を孤立させるのか、
それとも、取り込むのか、我々の側も問われています」
(エルバラダイ:IAEA事務局長)
「ハマスに路線転換させねばなりません。
ハマスは自らの限界が分かっています。
銃を捨てたくないと思っていても、
このままでは駄目だということも分かっています。
世界の流れもよぉく分かっていますから
組織の性格を変えなくてはという自覚はあると思います。
お互いが高い見識を持つよう期待しています」
(ジハード・カザン:アル・ハヤト編集長)
「イラクは今後、国際社会と協調できる近代国家に生まれ変わるのか、
宗教色の強い国家になるのか」
(クリストファー・ディッキー:ニューズウィーク誌パリ支局長)
「今、中東では宗教勢力が政治プロセスに
参加するという大きな流れが生まれています。
大切なのは民主主義の理念とルールには従うという原則です。
ハマスもイラクの宗教勢力も民主的な選挙で選ばれました。
ですから、その結果を受け入れるべきです。
ハマスが政権の座に着くことに何ら問題はありません」
「テロリズムの根本的な原因は社会からの孤立にあると思います。
ある社会運動や宗教勢力を一般社会から遠ざけることから、
テロなどの過激思想が生まれるのです。
ムスリム同胞団は繰り返し弾圧され投獄される中で
原理主義の思想を作り上げたのです。
過激な思想は獄中から生み出されるのです」
(ハサニ:イラク暫定国民議会議長)
「過激派の問題やテロの問題とイスラム教の間には何ら因果関係はありません。
まずこの事実を多くの人に明確に理解してもらう必要があると思います」
(イクバル・サクラニ:英イスラム協議会事務局長)
「お互いの影に脅えているんです。
お互い、悪しき固定観念に縛られているという認識から
議論を始めないといけません」
(トルキー王子:駐米サウジアラビア大使)
「好ましからざる人物を無視するのは正しい選択だと考えられています。
その人物が殺人者なら尚更です。
正しい保身術かも知れません。
問題は誰となら対話をするかです。
相手が市井のイラン人としましょう。
あなたなら対話をするでしょうか。
大統領時代、そうした対話をもっと行うべきだったと後悔しています。
決して好きになれない人であっても理解しようと努力をすべきでした。
当時の弱気な態度は改めました。
引退してからでは手遅れですが、
自分の信念に自信があれば誰とでも対話ができるはずです。
もう大統領時代の過ちは繰り返しません。
アメリカは過ちを繰り返した末に必ず正しい事をすると言います。
勇敢に新たな時代を築きましょう。
政治的に失望したからといって対話の道を閉ざしてはなりません」
(クリントン前大統領)
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