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2005.05.19

民主化:統治形態・不均等発展

「動き始めた〝中東民主化〟」NHKBS(2005.5.16(月)放映)

・エジプト:大統領候補複数制へ憲法改正案可決(5/10)
・サウジ:地方評議会選挙:女性の参政権なし、定員の半数、立法権なし


 アルジャジーラ
・クウェート:再来年から女性に参政権(賛成35:反対23)
       (これで湾岸ではサウジのみが唯一女性に参政権がない)


 「湾岸諸国の民主化:光と影」NHKBS(2005.5.18(水)放映)
 湾岸諸国:首相の任免は国王や首長が行う
・クウェート:女性参政権:スローガン「もはや、その時が来た」

・バーレーン:スンニ派王政:国民の75%はシーア派
 湾岸諸国民主化の先頭を走る国:男女平等の議会選挙
 英に亡命していたシーア派指導者アリ・サルマン師帰国
「求職の際、必ず宗派をたずねられ、シーア派だと答えると、
 たちまち帰れと言われます」
 就職差別や経済格差への不満
 ホメイニ師のポスターも解禁
 首都マナマ市議会バデル議長「宗教警察」設立を求める

・アルジェリア:1991年:初の複数政党制選挙:原理主義政党が圧勝
        軍部が選挙結果を無効に

 <私の感想>
 中東民主化の流れは、もはや誰にも止められないように思われます。
民主化は基本的に肯定します。
ただ、現実には、教育、経済格差、貧困という問題と同時並行的に解決して
いかないと、貧困層が過激な原理主義を支持すれば、その結果を受け入れ
ないわけにはいきません。

 欧米日での選挙制度は、百年、二百年、それ以上の長い時間をかけ、
下からの選挙権拡大要求運動という、力関係によってこそ、進展してきました。
それを中東や中央アジア等で、
・一挙に
・上から
 行うという点に、無理もあると思います。
 民主化に反対なのではありません。大いに賛成です。
しかし、<統治形態>は<階級的力関係>の結果現象だとも思います。

 また、グローバリズム:資本主義の世界的普遍化という、
<経済的不均等発展>という<条件>は、外的条件でもあります。

 欧米日の民主主義、それに到達するまでに多くの犠牲も払ってきたのですが、
その現在的到達点という、いわば『高み』から、見下ろすというのは、おかしい
と思います。
 そうではなく、中東・中央アジアなどの、現状から、次の一歩前進へと
<下から><自主的・内発的に>向かうのを、手助けするということだと
思います。

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