「戦闘の最前線にいる子どもたちは」NHKBS
NHKBS(2005.4.7(水)放映)
15歳未満の子供が兵士として直接戦闘に参加することはジュネーブ条約で
禁じられています。
Global Report 2004 によると Child Soldiers は、
・18歳未満数十万人が今なお戦闘に参加(国連は30万人以上と発表)
28の国と地域に存在
・アフリカには推定十万人の子供兵士
国際刑事裁判所が、去年ウガンダで初めて実態調査に乗り出しました。
二十年以上も内戦が続くウガンダでは、
二万人以上の子供達が誘拐され、兵士として最前線に送り込まれています。
故郷の村をも襲撃させ、略奪や殺人、親を殺すよう命じられた子供までいます
「従わなければ自分が殺されてたんだ」
命令に背けば容赦のない虐待
そのまま殺される子供達も多くいます
ウガンダ反政府勢力:LRA 神の抵抗軍は、兵力不足を補う為、
ニ万人以上の子供達を誘拐、戦闘員の八割以上が子供達だと言われています。
スーダン南部を拠点にしている。
ビデオジャーナリストの鶴見昌彦氏によると、
・北部では、地域住民の47%に当たる約160万人が国内避難民として
難民キャンプで生活
・NGO・国連が運営する数ヵ所のリハビリセンター:
帰還した子供兵士の社会復帰を援助
近年、政府軍の攻撃の強化により、保護される子供の数は増加
地域経済が崩壊している中、長期的支援を受けることは困難
「五人殺したらホンモノの兵士だと言われた」
「俺にやらせろって誰もが競い合って殺してた」
「疲れて歩けなくなった多くの子供を命令されて殺しました」
特に周囲からの偏見が強く社会復帰が難しいのが、child mother と呼ばれる
少女兵士です。
彼女達は誘拐された後、大人の兵士と無理やり結婚させられ、子供を出産、
自分の意思とは無関係に母となりました。
重いトラウマを抱える母親が子供を殺してしまう悲劇も起きているといいます。
教会の運営する child mother の支援施設もあります。
生活費を得る手段として政府軍に参加せざるを得ない者もいます。
元子供兵士十人が去年四月NGO「子供戦争被害者の会」を発足
公的な支援がない中、自分達で自立の道を開きたいと会を結成
1985人の登録者、
メンバーの大半は無職ですが、金を出し合い、活動資金に充てています。
将来は自分達が働く農場、コンピュータースクールの設立、サッカーを通して
のリハビリなどを計画しています。
午後六時、避難民キャンプでは、子供達の大移動が始まります。
LRAによる誘拐から身を守る為、安全な街中で夜を過ごすのです。
子供達は毎晩、蚊帳もない冷たいコンクリートの上に身を横たえています。
北部の宗教指導者達が「平和創設委員会」を作り、LRAとの対話を試みている
去年11月LRAリーダーのジョセフ・コニーも対話を求める動きが出てきた。
スーダン南北内戦とも連動している。
<私の感想>
私にとっては、かなり衝撃的でした。
世の中には数多くの悪が存在すると思ってきましたが、
悪の中にも、更に悪質な悪があるんですね。
究極の悪という感じです。禁じ手である筈だと思います。
未来社会を担う子供に手を出すとは、未来社会を予め破壊する
ということですから、そこには何の大義名分もあり得ません。
国際社会からの支援が不十分な中、誰も助けてくれないから、自分達で
何とかしようという動きがあることが一つの明るい兆しだと感じました。
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